オステオパシーとは?
オステオパシーの歴史
1874年、医師だったスティル博士によって発表されたオステオパシーは現在も発展し続け、アメリカでは医師資格を与えられるまで評価されるに至りました。
オステオパシーは1874年にアメリカの医師だったアンドリュー・テイラー・スティル博士が発表したのが始まりです。スティル博士は南北戦争にも従軍した実績ある医師でしたが、当時流行した病によって家族のほとんどを失う悲劇に見舞われました。助けられなかった悲しみと、家族の病に無力だった当時の医学を乗り越えようとしてオステオパシーは考え出されました。
その後もスティル博士の遺志を継いだ優れたオステオパシー治療家たちの手によって技術・知識と治療哲学がさらに深められ今日に至ります。
はじめは整体師のような位置づけだったオステオパシーですが、その治療実績と教育レベル向上の努力が認められて20世紀後半にはアメリカ全州で現代医学医師(M.D.)とほぼ同等の医療資格がオステオパシー医師(D.O.)に与えられるまでになりました(その差は大雑把に言うと専門医か一般医かぐらいです)。今日もアメリカ全土の病院・医院において、オステオパシーは体の不調に悩む患者さんを癒し、治す力になっています。
オステオパシーの医療哲学
オステオパシーの健康と治療に対する考え方こそが、他の整体治療との最大の違いです。
オステオパシーは治療哲学をもっとも重要なものと考えています。ここからすべての治療戦略とテクニックが生まれてきました。創始者のスティル博士は4つ原則としてまとめています。
- 構造は機能を支配する。
- 動脈の働きは素晴らしい。
- 身体は自身が薬箱を持っている。
- 見つけ、治し、あとは身体に任せなさい。
1は様々な身体不調をなぜ身体施術によって改善できるのかということの根拠です。
2は血液循環改善を目指して治療をするのだという治療原則を言っています。
3は自然治癒力への信頼を治療家が強く持つこと、そして不調改善の主人公は治療家ではなく自然治癒力であって、治療家はサポーターの矩をこえた多すぎる手出しは無益であることを教えています。
4は以上1~3の治療原則をもとに、実際の治療ですべきことをシンプルにまとめています。
オステオパシーのテクニック
オステオパシーの健康と治療に対する哲学と発想を実現するため、数多くのテクニックが開発されています。
オステオパシーにおいてテクニックは身体の歪みに合わせて使い分ける道具です。料理で用いる包丁にしても多くの種類があるように、オステオパシーのテクニックも大変沢山あります。とりあえず私が直接習ってきたテクニックを挙げてみます。
- スプリンギング(関節療法)テクニック
- HVLA(スラスト)テクニック
- 筋肉エネルギーテクニック
- ストレイン&カウンターストレインテクニック
- 機能的テクニック
- 誇張法
- 軟部組織のテクニック
- 筋膜リリーステクニック
- 筋膜トリガーポイントテクニック
- 靭帯関節ストレインテクニック
- 頭蓋テクニック(頭蓋仙骨テクニック)
- 内臓マニピュレーションテクニック
- リンパ系マニピュレーションテクニック
- スティルテクニックこれ以外にもテクニックは沢山ありますし、必要に応じて日々開発改良が行われています。